荷扱い時の冷却風と外気の湿った風
これから冷凍車で仕事を始める方や始めたばかりの方向けのアドバイス


気温の高い時期の冷凍車の積降ろし時に気を付けたいことがあります。
夏の暑い時期になると商品を少しでも冷たい状態に保つため、積降ろし時に冷凍機をかけっ放しで冷却風を出したままにした方が商品が冷えるのではないかと思う方も多いと思います。
また、仕事を始めたばかりの方は実際にそうしている光景もよく見受けます。。。心情的には分かりますが、これはお勧め出来ません。
①の画像をご覧ください。普段冷却風はエバポレーターから吹き出て後部扉に当たって下方へ、そして前方に戻るように吹いています。そのままの状態で扉を開けると、冷気流と外気温との温度差で引き込まれるように、温かく湿った外気が勢いよく大量に庫内に入り込みます。結果、冷却風の意味をなさないばかりか、逆に積降ろしの後に悪影響をもたらします。
それは、湿気を帯びた外気が霜となってエバポレーターの吹出し口を塞いでしまうからです。結果、マイナス18℃~マイナス20℃設定でスタートして1時間以上経過しても、設定温度に達してない事に気が付いて慌ててしまうなんて事に…。その場合、強制的にデフロスターをかけて対応するしかないのですが、本来デフの役割は通常使用の過程でついた霜を落とすためのもので、上記のような霜を落とすための機能ではありません。通常の霜落としより時間も要します。特に真夏のアイスクリームの輸送時は注意が必要です。このような使い方を繰り返していると冷凍機故障の原因にもつながります。
カーテンを後部につけると多少違いはあるものの、基本的に積降ろし時は冷凍機を止める事をお勧めします。予冷をキチンと行ない積込の直前まで扉を閉めたままにして … 件数回り時は、なるべくテキパキと商品を降ろして扉をきちんと締め、可能ならば再度エンジンをかけて冷却状態で納品作業に向かうなどの工夫をして冷却維持を図るなど対応が必要です。